Aplaudoのブログ

ハンドメイド作家さんの作品を扱っている、茨城県水戸市南町3丁目のAplaudo(アプラウド)です。アプラウドの2階は、ギャラリー誉(よ)りみちです。

禁断の散歩は蜜の味

もう今からむか~しむかし、
旅行会社に勤めていたときのことです。

まだぴちぴちな新入社員の私は、
個人旅行者の手配やカウンター業務を
毎日、血眼になりながら消化しておりました。
そんな時代もあったんです…

ある日、婦人会旅行の添乗にいく先輩方のオマケとして
シンガポールに同行させてもらうことになりました。
内勤営業にどっぷり浸っていた私には、ビッグサプラーイズ!な喜び。
ただただウキウキワクワクしながら指折り数えて当日を迎えました。
「たまには新鮮な経験をしてリフレッシュしなさいな」という
悩める新人への上司の気遣いを、若造の私は気づく由も無かったんです。

総勢およそ170名のご一行、4泊5日の行程ももうすぐクライマックス。
帰りのフライトまでの時間調整で、現地のお土産屋にバスを停車させました。
旅行者の皆様にはくれぐれも「遅れませんように」、なーんて念を押したあと
しばし束の間の自由行動です。
そこで、…やっちゃったんですよね。

普通よくあるのは集合時間になっても現れない旅行客や
開放的になりすぎて羽目を外してしまうお客様。

…なのに、いったいナゼ!?
羽目を外してしまったのは旅行客ではなく
添乗員だったとは…!

苦くて恥ずかしい思い出が頭をよぎります。
暴露するのも情けないなぁ…

お土産屋さんをウロウロしていた私。やたらに楽しかったのは覚えています。
ふと時計に目を運ぶと、なんと集合時間はとっくのとうに大幅オーバー!!
どうして?!そんなに時間、たっていたっけ??
緊張の糸がブツブツ切れたのはいいが
これで飛行機に間に合わなかったらどうするー??!!

その後のことはあまりよく覚えていないのですが
とにかく全速ダッシュでバスに戻ると旅行者の皆さんから拍手が沸き起こり、
「よかったよかった。テンジョーインさんが無事だった!」とか、
「道に迷われてしまったんですか?…」などと気を使っていただき、大・赤・面。
土産屋めぐりに夢中になってたらすっかりもうこんな時間で。なんて、口が裂けても言えず…。
運転手さんからは「点呼、もう終わってますから。」と無情にいわれた気がする…。


よく、「なぜSHOPを始めたんでしょう?」とたずねていただくことがあります。
明確に答えられない私でしたが、こういう出来事を思い出すと
ちらほらと思い当たるんですよね…
きっと私は、雑貨屋さん探しや街めぐり(要は散歩です)が大好きなんだと思います。
仕事中であることも忘れ去り、執着しすぎた苦い思い出(の数々?)。禁断の散歩道。放浪グセ。

アレ…?…、ところで現在。
新しい京成ができたら、
「すぐに戻ります!」と張り紙して鍵を持って
出掛けてようとしてる自分って…??一体…。