Aplaudoのブログ

ハンドメイド作家さんの作品を扱っている、茨城県水戸市南町3丁目のAplaudo(アプラウド)です。アプラウドの2階は、ギャラリー誉(よ)りみちです。

:「願いの絵」

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水戸市在住の車椅子の画家、辻友紀子(つじゆきこ)さん。
完成したばかりの作品と、友紀子さんの言葉がいま
届けられました。
ご紹介させていただきます。
「みんなの願い…、高く高く、天まで上りますように…!」



作品タイトル『うさことわたし~希望の春~』

ラストストーリー

ようやく、ようやく、長い雨が止みました。

水たまりには、晴れた青空と桜が映っています。


車椅子の私は、うさこと一緒に外へ出かけました。

「うさこ」は、私自身の分身。そして、私の心のなかにいる自分を支えてくれる人たちの化身でもあります。

私は、歩きながら、わたしとうさこと、みんなで、青空を仰ぎました。


青い空に、桜が満開でした。
「わぁ、キレイ…。」
今年も桜が見れて嬉しい。
わたしたちが空を仰ぎ、見つめていたのは、桜と、そして希望でした。


この新たな春、その先もずっと希望を持ち続けていられるよう、強く願いました。

雨上がりの空には大きな虹がかかっていました。どこまでも歩いていけるような気がしました。



この絵は、過去の体験ではなく、未来への願いの絵です。

自立して、自分らしく前を向いて生きていきたいというテーマで描き始めました。2月中旬のことです。

そして、3月11日、大震災。何もかもが壊れるような音がし、描きかけのこの絵が落下したのを見ていながらも、命だけは外へと思い、命からがら、14階から脱出しました。

何とかあの絵の続きを描きたいと想い、完成する日を願いました。

避難先のアパートでこの絵に再会し、絵を描くことを再開しました。

地震は大変なことだったし、今も大変だけど、絵に懸けた「願い」は深くなったように想います。

これからも、前を向いて歩く自分自身を仰ぎながら歩いていけますように。

そして、この絵を見てくれたひとがちょっとでも、明日へのひかりを感じてくれたら、私も嬉しいです。

3月23日

辻友紀子



こうじさん、頑張って生きていきましょうね 。

いつもありがとう

ゆき