Aplaudoのブログ

ハンドメイド作家さんの作品を扱っている、茨城県水戸市南町3丁目のAplaudo(アプラウド)です。アプラウドの2階は、ギャラリー誉(よ)りみちです。

黒い頁にキラキラ光るだけの記憶かな…(?)

先日の新聞の「声(voice)」欄に出ていたのですが…。

仙台に住む60歳主婦の方からの投稿で、

近所の青果店に行ったときのこと。
奥さんとご主人がしょんぼりしている。
どうも最近お客さんが減ってしまったらしい。
特にこの日はひどくて、朝から数人しかこない。
ネギも豆腐も牛乳も、どれも驚くほど安いのに…。

「お客さんは一ヶ所で肉も魚も野菜も買えるスーパーが
便利なのでしょうね」と奥さんが言った。

一年半前の震災のときは、
午前4時から準備して…、
震災翌日は長蛇の列で…、

その主婦(投稿者)が「ここが店を開けてくれてどんなに助かったことか」と言うと

奥さんは目を赤くして
「あれは何だったのかしら。
時たま、お世話になりましたと言ってくれる人もいたけど、
来てくれない人も多い」と話した。

大規模な店の開店や再開はにぎにぎしく報じられるが、
個人商店は取り残され、
追い込まれていっているように思う、

困ったときに一番力になってくれた店を見捨てていいのだろうか、
今度は私たちが力を合わせて支える番ではないだろうか、と載っていました。
(10月3日、朝日新聞)


…☆


あの震災のとき、力になれなかった自分でしたが、
読んで感じたのは、同じ個人商店として
そのお店の奥さんの言いたくなること、
なんとなく(いや、よ~く?) わかるなぁということ。 (;_;)

考えてしまいます。

そして、複雑な思いを持ち帰って
文章にして送ってくれたその主婦の方に、
直接の知り合いじゃないけれど、
「ありがとうございます…!」と言いたいくらいです。

…☆


お店(アプラウド)に見える、あるお客様の話です。

その方は度々福島に行くそうなのですが、
なるべく、買い物は福島県内で済ませて
地元に戻るようにしていると言っていました。


私はその時、一瞬、耳を疑うほど(すみません)
ビックリしてしまったのですが、


そんなたいそうなことではなくて…
(無理して、ではなくて)

例えば日用品や、それから日持ちする薬や、
食品や飲み物等など、
保管がきくもの中心だからとおっしゃていましたが…。

「忘れない」その心の弁みたいなものを、
その人はきっと大事に携えているのだと思いました。


時が流れるにつれて
どうしても人は自然に忘れてしまうもの

出来れば忘れていきたいと思うのもあるし、

「もういつまでも仕方ないし」と言って、
冷めること自体にも都合をつけながら、いつの間にか冷めていく


それが本当に、この先良いことならいいけれど…。


持ち続ける!と一旦決めたなら、
大変だけど放さずにいることも必要なのですよね。
(反省…)

…☆

また、ご近所の方で
プラウドに見えるお客様の中にも、
震災後は、なるべく個人のお店で買い物するようにしている。
力は微々たるものだけど、個人商店を盛り上げたいから…といってくれる方もいます。

ありがたいありがたい、と思います
(と、思ったのに、いつの間にそれを忘れてる自分に今気付いてしまった…)


ただ、個人商店にとっても、まだかなり余地があるのではないかなぁ。


案外、それは
なにを買うというより、どこの店で買うか、(或いは誰から買うのか)という方に
比重を置いてる人が、想像以上にいるんじゃないかということです。


なるべく見たくない自分のウィークポイントを個人商店の私は、
改善余地第一ポイントとして挙げていけるかなぁ…