Aplaudoのブログ

ハンドメイド作家さんの作品を扱っている、茨城県水戸市南町3丁目のAplaudo(アプラウド)です。アプラウドの2階は、ギャラリー誉(よ)りみちです。

人の目を

詩人の加島祥造さんと、
書家の金澤翔子さんの共著、
「小さき花」。
昨年12月25日、加島さんが
お亡くなりになった
そのことを知り、
読み返しています。

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加島さんの「求めない」がベストセラーとなって、
この「小さき花」も、その線状で
人間どうしの弱く絡まった関係の外側へと、
目を配ることの大切さを書いています。

自然との、つながりを持つ先には、
ヒリヒリした感覚が鎮まるようなピュアなものがあるのでは無いか
という憧れ、

求めないということへの憧れが
私の中で湧いて、
手元に置いて度々ページをめくってました。


そんなある時、尊敬している方に、
この本を読んでいただきたくなり、
無理無理お貸ししたのです。

(きっと心のどこかで、
勝手に、加島さんと
その方の共通点を探したかった私かな?)

加島さんの、
「人の目を
求めずに咲く
小さき花の 美しさ」

ということについて、
対して、果たして…。


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返却後の、本のすき間には、

「人の目を
求めて開く
小さき花の 美しさ!」

と書かれたカードが
はさまっていて…

驚きました。
その下に、やや小さく、
「人の目を求めずに咲く
小さき花の美しさ」と両方
記されていました。


いま、また、読み返すとき、
天国の、加島さんにいささか失礼かもしれませんが、
勝手に私がレフリーとなった結果(笑)!


「人の目を求めても良いのだ」と、
軍配はこちらだと、
思い直してしまうのです。
人の目を…或いは何か他の目でも…
求めて求めるいたいたしさ。
それもある自然の姿。
(かもしれない)


小さき花たちは、
人の目を求めて咲いているのか、
それとも、
求めずに咲いているのか、
本当の本当は、分からない。

私はそれを知ろうと
ただ‘求めてしまう’ということしか出来ない、
それなんだ、と、
気持ちが何か軽く
なりました。


プラウドに咲く花(作品)は、
人の目を求めているのかな。

でも、花の主(作家)たちは、
きっと人の目を求めて
作っているのでは無いかと思っています。



加島祥造さんの
ご冥福を心よりお祈りいたします。