満席で尽くされた茨城県民文化センターに、最後列の座席にいた私の方まで、
腰塚さんが発光するオーラと言うか、威厳と言うのかが、ビンビンと届いて、
とても
「スキーの事故で、首に大ケガを負った元中学校の先生」、張本人がそこにいることとは結びつきませんでした。ワイルドで、威風堂々とした佇まいで。
でも やはり、生死の淵からギリギリのところではい上がったような人の言葉には、
ガツンと差し込まれ、吸い上げられるパワーが凄まじかったです。
事故後、腰塚さんは「毎日どうやったら死ねるか」、そればかりを考えていたのだそうです。
「生き方」が分からなかったと。
けれど、
「助けて…」って言えば
本当は、みんなが助けてくれると、あるとき知った。
そして、
「生きる勇気」をくれた人がいるということも。
「当たり前」だと思っていたことに、
幸せと感謝を見つけられたということにも…。
見つけたのは自分だけど
きっかけをくれたのは周りだという腰塚先生の語りが
やはり凄い人だなぁ、と感動しました。
…☆
(著書「命の授業」より)、
「首の骨を折る事故があって、自分で5つの誓いを決めました」。
・「口」は…、
人を励ます言葉や
感謝の言葉を言うために使おう…
・「耳」は…、
人の言葉を
最後まで聴いてあげるために使おう…
・「目」は…、
人のよいところを
見るために使おう…、
・「手足」は…、
人を助けるために
使おう…
・「心」は…、
人の痛みが
わかるために使おう…
…☆
腰塚先生を見習って、
自分自身に対して努力することのほうが、懸命だと信じて行動したいです。
そうすれば、きっと
自分を好きになり、あるがままの自分を受け容れるための道を、踏み出しているのだから。
講演会は、地震の1週間ほど前にあって、
あれから約3ヶ月、色んなことがあったけれど、
いま包まれている当たり前のこの幸せが、(自然は恐ろしいけれど、自然のやさしさで、私たちは息が吸えるんだという)
その「当たり前」の幸せから、つい遠退いてしまう私たちに、
腰塚さんのような方は警鐘を鳴らす人間の無限の生き様なのだと思いました。